「駅伝」と聞くとお正月恒例の「箱根駅伝」を、思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。
今では全国何種類もの駅伝があります。
「駅伝」は日本の伝統的な、リレー形式の長距離走のスポーツです。
その歴史は古く様々な説があります。
そこで「駅伝」と言うことばの語源や発祥などを、深く追求してみましたのでご覧ください。
本記事のポイント
- 駅伝の語源
- 発祥
- タスキを何故使う?
- 駅伝の種類
駅伝の語源
「駅伝」の語源
「駅伝」ということばは、日本古来の交通システムに由来しています。
□「駅」は古くは日本の律令制時代に、全国の主要道路に一定の距離ごとに「うまや(即ち駅)」と呼ばれる宿場や、中継地点が設置されていたのです。
ここで旅人や官吏が休憩をとり、馬を乗り換えたりすることから、「駅」が「駅伝」の語源の一部となりました。
□「伝」は「伝える」や「伝令」の意味を持ちます。
古代では情報の命令を次の地点へ素早く伝えるために、駅から駅へとリレー形式で伝令をしていたのです。
このシステムを「駅伝制」と呼んでいました。
上記のように「駅」と「伝」を組み合わせたことばが「駅伝」になったのです。
駅伝の発祥
奈良時代に中央と幹線道路に整備された「駅制」があり、飛脚がリレー形式で運んだのが発祥と言われています。
日本で最初の駅伝は1917年に「東京奠都五十年奉祝東海道五十三次駅伝競走」を読売新聞社が主催した時に、神宮皇學館の武田千代三郎館長が命名しました。
命名は駅制にもとづいて幹線道を往来する役人のために、用意された「駅馬」と「伝馬」からヒントを得たと言われています。
駅伝は何故タスキを使う?
駅伝で「タスキ」と言う布を使う理由は、競技の形式や精神に深く関連しています。
リレーの象徴「タスキ」
*駅伝は「リレー競走」であり、選手が次の走者に繋ぐことが重要です。タスキはその象徴として欠かせないものになりました。
*タスキは、連帯感の表現として「絆」を表しチームの一体感を象徴しています。
タスキの実用性とルール
*タスキは軽くて丈夫で走行中も邪魔にならず、簡単に次の走者に渡せます。
*ルールの明確さとして、タスキを中継所で正しく受け渡すことが競技の重要なことの一つです。
*ミスが発生すればペナルティとなり緊張感が高まります。
*タスキは単なる道具ではなく、駅伝における「歴史」「精神」「実用性」を兼ね備えた重要な存在です。
*タスキは日本独自の文化や価値観を象徴するものとして、多くの人に感動を与え続けています。
駅伝の種類
□駅伝には「箱根駅伝」「出雲駅伝」「全日本大学駅伝」大学三大駅伝が有名ですがその他、多数の種類があります。
全国の駅伝60種類を下記weblioを参考にしてみてください。
参考:https://www.weblio.jp/ontology/%E9%A7%85%E4%BC%9D_1
□また、海外でも近年では、下記の場所でも駅伝が行われています。
ハワイ・グアム・ベルギー・ニュージーランド・オーストラリア・カナダ・シンガポールなどです。
海外の駅伝大会への応募は、ランニングポータルサイトの「RUNNET」を利用して行うことができます。
是非参加してみてはいかがでしょうか。
まとめ
一人でゴールをめざすマラソンと違い、駅伝は日本の伝統的なリレー形式の長距離走で、タスキと呼ばれる布を、次の走者に渡し繋ぎながらゴールを目指すスポーツです。
- 語源は全国の主要道路には一定の距離ごとに「うまや即ち駅)」と呼ばれる宿場や、中継地点が設置されていた。
- 発祥は奈良時代に中央と幹線道路に整備された「駅制」があり、飛脚がリレー形式で運んだのが発祥と言われている。
- 伝えることを即座にリレー形式で伝令する。
- 「駅」と「伝」漢字が組み合わさり「駅伝」と言うことばになった。
近年では海外でも行っているところもあります。
走ることが好きな方は参考にしてみてください。