「結構」のことば!使い方に注意が必要?外国語はどんな表現の仕方?

結構のことば 挨拶

毎日なにかと知らないうちに「結構」ということばを、使っているのではないでしょうか?

よく耳にするのは「結構です」「結構なお点前てまえで」ですが、使い方によっては意味が逆になることがあります。

改めて考えると「結構」は難しいことばではないでしょうか。

結構」のことばは、使い方で相手が逆の解釈をしてしまうこともあるので、注意しなければなりません。

本記事ではことばの意味と、外国語での表現の仕方など解説していきますので最後までご覧いただけたらと思います。

本記事のポイント

  • 結構とは?
  • 結構の語源
  • 使い方例
  • 類語
  • 外国語では?

「結構」とは?

結構のことば正しい使い方

結構の意味は主に辞典では下記のように示されていました。

【名】(スル)

1.全体の構造や組み立てを考えること。また、その構造や組み立て。構成

2. もくろみ。計画。

3.したく。用意。

【形動】 (文)(ナリ)

1.すぐれていて欠点がないさま。「結構な眺め」「結構なお点前てまえ」「結構な御身分」

2.それでよいさま。満足なさま。「お値段はいくらでも結構です」「サインで結構です」

3.それ以上必要としないさま。「もう結構です」

4.きだてのよいさま。

【副】完全ではないが、それなりに十分であるさま。「子供でも結構役に立つ」「結構おもしろい」

コトバンク デジタル辞典引用

結構」は前後の文で否定か肯定になります。

「結構」の語源

結構のことば正しい使い方

結構」の語源は、建築物や物の構造を組み立てることの意味からきていることばです。

名詞、形容動詞、副詞3種類の品詞をもつことばで、使い方で意味が全く異なります。

品詞の説明は下記のようになります。

名詞

「物事の準備」「したく、用意」「実現すること」「執行すること」などの意味をもちます。

現在は名詞ではアクセント(けっこう)が後ろにつきますので会話などではあまり使われません。

形容動詞

形容動詞のアクセント(けっこう)は前を強く発音しますので会話ではよく使われます。

「よくできあがっているさま、申し分のないさま、よいさま」を表現できるのが形容動詞です。

副詞

副詞も形容動詞と同様にアクセント(けっこう)が前につきます。

十分満足ではないが一応よいといえるさまを表現するのが副詞です。

次の使い方例で見ていきましょう。

「結構」の使い方例

結構の使い方

一番多く使われているのは「結構です」ではないでしょうか。

下記のように表すと同じことばでも逆の意味を持つ表現になります。

私は結構ですいらないという意味
私は結構いいと思います良いという意味

以前、TV番組で訪問セールスがインターホン越しで会話したときに、家主はいらないという意味で「結構です」と言ったのですが、セールスの人はそれで良いという意味で解釈してしまったということを耳にしたことあります。

結構です」の使い方は、逆の解釈で惑わされないように注意しなければなりません。

会話例で見てみましょう。

□発表会を観に行けなかった友達との会話

会話例1

今日のピアノの発表会はどうでしたか?上手く弾けましたか?

結構上手に弾けましたよ!

□スマホのお店に来た人との会話

会話例2

スマホのプランこちらでよろしいでしょうか?

はい結構です。よろしくお願いします。

会話例1は副詞の「完ぺきではないがそれなりに十分なさま」の表現を使っています。

会話例2の方は形容動詞の肯定の意味でプランは他にもあるが、それで十分という表現のしかたです。ただし、「結構です」だけですと違いますとも取れます。

 また「結構」ということばは話す相手によって、使い分けなければいけません。

上司が部下に使うのはよいですが逆な立場の場合は、失礼な態度に捉えられてしまう可能性があります。

結構」のことばを使うときは十文注意しましょう。

「結構」の類語

結構のことば

結構の類語は下記のようなことばがあります。

満足感を与えるさまの意味をもつことば

*満足 *十分 *充分 *良好 *良い

ある程度と同等な意味があることば

*少々 *割と *かなり *わりあい *とっても *中々 *ちょっと

かなり(否定には使用されない)ことば

*よっぽど *かなり *ずいぶん *とっても *なかなか

適度に十分なさまの意味をもつことば

*いい加減 *それなりに *ほどほどに *程よく

類語を見ますとかなり普段使っている言葉が、多いのに気づかれたと思います。

同等な意味をもち「結構」と言うことばをいかに使っているかがわかるのではないでしょうか。

「結構です」外国語では?

結構のことば

結構ですの外国語での表現の仕方は、どのようになるか見てみましょう

結構です」を英語ですと通常「No, thank you(英語1)」と言われます。しかし、すこし柔らかいイメージの言い方にしたい場合は「No, I’m fine. Thank you(英語2)」の表現でもよいのではないでしょうか。

英語1:No, thank you(ノーサンキュー)

No, I’m fine. Thank youは「いいえ、大丈夫ですありがとう」の意味ですが「結構です」の表現として使われています。

英語2:No, I’m fine. Thank you(ノー・アイムファイン・ サンキュー)

韓国語では괜찮습니다(gwaenchanhseubnida.ケンチャナスムニダ)と言いますが,やはり大丈夫ですの意味を表していることばです。

韓国語1:괜찮습니다(gwaenchanhseubnida.ケンチャナスムニダ)

もうひとつの言い方で됐어요(tesoyo・テッソヨ)もありますが、完全にいらないという断りの表現を使うこともあります。

韓国語2:됐어요(tesoyo・テッソヨ)

フランス語での「結構です」はnon merci(ノン・メルシ)と言いますが、少し冷たい言い方に聞こえていまうことばです。

フランス語1:non merci(ノン・メルシ)

フランス語のnon merci(ノン・メルシ)の間にC’est bon(セ・ボン)「大丈夫です」の意味を付け加えると柔らかい表現の言い方になります。

直訳は「いいえ 大丈夫です ありがとう!」の意味です。

フランス語2non C’est bon merci(ノン・セ・ボン・メルシ)

どの国のことばでも「いいえ」に対して「大丈夫ありがとう」が付け加えられることで柔らかいイメージの表現になっています。

まとめ

結構」のことばの使い方は難しいのがわかりましたね。

まとめは次のようになります。

  • 結構とは?:全体の構造や組み立てを考えることや、すぐれていて欠点がないさま。それでよいさま。満足なさまなど。
  • 結構の語源:建築物や物の構造を組み立てることの意味からきている。
  • 使い方:いらないという表現と、逆のいらないという表現の使い方がある。
  • 類語:十分・ほどほどに・かなり・少々・いい加減・それなりになど。
  • 外国語では?:英語・韓国語・フランス語での表現例

結構」ということばが、類語でもあるように同じ意味をもつことばが、多いということが分かりました。

結構難しいことばでした。参考になればよいですが・・・

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